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変わろうとする音楽配信ビジネスの今日 【まとめてチェック!!】定額制か、曲単位購入か
変わろうとする音楽配信ビジネスの今日

2006年7月4日

ここでは、にわかに脚光を浴びている音楽配信サービスについて最近の動きをまとめて紹介する。2005年8月の“iPod&iTunes Music Store来日”によって一挙に定着した感のある音楽配信サービスだが、今年に入ってKDDI(株)と沖縄セルラー電話(株)の携帯電話ブランド“au”がパソコンとケータイの双方で聞ける&買える音楽配信サービス“LISMO(au LISTEN MOBILE SERVICE)”を1月に発表。(株)エヌ・ティ・ティ・ドコモも楽曲の一部ではなく全体を聞ける“着うたフル”のサービスインや、WMA(Windows Media Audio)形式の再生に対応した端末「F902iS」を続けざまに発表するなど、音楽配信にさらに注力している。一気に激変が訪れた音楽配信業界を、今こそまとめてチェックしておこう。



音楽CDの購入枚数は減少するも
買い続けている読者が約半数、買わなくなった読者は約3割

 最初に6月3日から9日まで実施したASCII24読者アンケートで、音楽CD/DVDの購入に関する動向、および音楽配信サービスの利用動向などを聞いてみた。最初に、ここでは音楽CD/DVDの購入についてまとめていく。音楽CD/DVDの購入枚数について、月平均で聞いてみたところ、10枚以上買うという積極派は合計1%に止まり、3枚以上買うという人でも約8%とかなり少ないことが分かった。定期的に購入するわけではないが買い続けている、という読者が最も多く47.4%を占め、まったく買わなくなった読者も30.6%と少なくない。

現在、音楽CD/DVDを購入していますか?
Q:現在、音楽CD/DVDを購入していますか? 月に何枚くらい購入するか、最も近いものをお選びください。
以前に比べて買う枚数は増えましたか? 減りましたか?
Q:音楽CD/DVDを買い続けている方にお尋ねします。以前に比べて買う枚数は増えましたか? 減りましたか? 例えば1年前と比べた結果でお選びください。

 では、その購入動向は1年前からどのように変化したか、と聞いてみたところ、“大幅に減った(半分以下になった)”が15.3%、“少し減った”も13.6%で約3割、“変わらない”と答えた方は36.7%で最も多いものの、“増えた”と答えた方は合わせても約5%程度に止まる。やはり音楽をCD/DVDの形で購入する機会は、ASCII24読者においてもかなり減っている現状が見て取れる。

音楽CD/DVDのレンタルについていかがですか?
Q:音楽CD/DVDのレンタルについていかがですか? 月に何枚くらいレンタルするか、最も近いものをお選びください。

 なお、パソコンユーザーの場合、レンタルCDを利用して自分の音楽ライブラリーを充実させているというユーザーも少なくないと思われるので、レンタルの利用動向についても聞いてみた。しかし、こちらも購入動向と大きな違いはなく、10枚以上借りる積極派は約5%に止まっていることが分かった。

以前に比べて借りる枚数は増えましたか? 減りましたか?
Q:音楽CD/DVDのレンタルを続けている方にお尋ねします。以前に比べて借りる枚数は増えましたか? 減りましたか? 例えば1年前と比べた結果でお選びください。
インターネット経由のレンタルサービスを利用していますか?
Q:インターネット経由のレンタルサービスを利用していますか?

 次ページでは引き続き、iTunesの利用率などASCII24ユーザーの音楽配信サービスの利用動向、および最近の音楽配信サービス関連ニュースをまとめて紹介する。



iTunesを使ったことがありますか?
Q:iTunesを使ったことがありますか?

 日本でのサービス開始から約10ヵ月という米アップルコンピュータ社の音楽配信サービス“iTunes Music Store”だが、そのクライアントソフトであるiTunesの利用率は予想以上に高く、“自分の音楽CDの取り込みとダウンロード購入の両方に使っている方”が19.9%、購入には使わず音楽CDの取り込みだけに使うという方は27.3%、逆に購入だけに使っている方が2.1%となり、合計49.3%が利用していることが分かった。

 ちなみに、iTunesを使って音楽をダウンロード購入している方(回答率は23.8%)に曲数を聞いてみたところ、毎月5曲以上買う方は3.2%(占有率では13.4%)、1〜3曲という方は4.1%(同17.2%)で、無償ダウンロードの楽曲のみ入手している方は7.5%(同31.5%)という結果になった。

 iTunesを使っている方に満足度を自由記述で聞いてみたところ、“動作が重い”“邦楽のラインナップが少ない”などの意見が散見されたほかは、おおむね満足しているようで、“不満はない”という声がかなり多くを占めた。

iTunes以外の音楽管理/購入ソフトを使っていますか?
Q:iTunes以外の音楽管理/購入ソフトを使っていますか?

 iTunes以外のソフトの利用を聞いてみたところ、“Windows Media Player”が25.2%で最も多く、次いでソニー(株)の携帯音楽プレーヤーやパソコン“VAIO”シリーズに付属している“SonicStage CP”が19.9%、松下電器産業(株)の“D-snap”シリーズに付属している“SD-Jukebox”が6.7%で続き、それ以外は5%未満となる。また、約半数は音楽管理/購入ソフトを使っていないという回答だった。

 これらのソフトの満足度を自由記述できいたところ、“特にない”という意見も見られるものの、“動作が重い”“インターフェースが使いにくい”“転送するためにほかに選択肢がないから使っている”などの不満も少なからず見られた。邦楽の充実度はさすがに高いものの、使い勝手を含む完成度という点では、iTunesに一日の長があるようだ。



iTMSの来日に続く黒船!?
音楽配信の定額制は日本に根付くか?

 最近の音楽配信サービスに関するニュースをまとめて見ていくと、2つのトピックがあることに気づく。一つは音楽配信サービスに“動画配信メニューが追加”され始めていること。もうひとつは、“月額定額制の導入”だ。

最近の音楽配信サービス関連ニュース
マイクロソフトと米ナップスターらが月額固定の音楽配信サービスを今秋開始
マイクロソフトと米ナップスターらが月額固定の音楽配信サービスを今秋開始
KDDI、パソコン/携帯電話向け音楽総合サービス“au LISTEN MOBILE SERVICE”を1月に発表
KDDI、パソコン/携帯電話向け音楽総合サービス“au LISTEN MOBILE SERVICE”を1月に発表


 動画サービスが追加されたのは、携帯端末側の液晶ディスプレーやプロセッサーなどのスペックが上がり、動画再生の環境が整ったこと、さらに音楽より単価の高い商材を販売したいというサービス提供側の狙いが重なったことによると思われる。

 一方、定額制の導入は、ユーザーにとっても購入(ダウンロード)した音楽との関わり方が大きく変わる事態だ。マイクロソフト(株)や米ナップスター社らが今秋から開始しようとしている定額制の音楽配信サービスは、これまでの音楽配信がレコード→CDのような音楽を収めた器を変えたように、CD→ダウンロード(形のないもの)という変化とはまったく違う。ダウンロードしたものを再生・聴取(視聴)する権利を毎月購入するということだ。例えて言うなら、これまでは店頭で“CDを購入”するように音楽をダウンロード購入していたものを、定額制導入後はライブ/コンサートのように“聞く”ためのコストを負担する、というわけだ。

 ただし、負担が増える(可能性がある)という悪い話ばかりではない。月々の定額を支払えば配信されている音楽は聞き放題なので、「毎日多くの音楽に囲まれていたい。さまざまな音楽をとっかえひっかえ聞きたい」というスタイルのユーザーには割安なサービスとなるのも事実だ。なにより、ソーシャルブックマーキング(SBM)のように、自分の考えたアルバム情報(曲順、組み合わせ)を公開したときに、相手も定額制に加入していれば、そのアルバムがそのまま相手も聞けるという従来とは違った音楽の楽しみ方、広がり方が実現されそうだ。もちろん、従来のダウンロード販売も引き続き行なわれるので、ユーザーの利用形態(音楽の聴取スタイル)に応じて使い分けるのがいいだろう。

マイクロソフトらは著作権管理機能を使って“月額固定料金”の聞き放題(ダウンロード/プレーヤーへの転送も可能)を打ち出しています。このサービスについて、どう思いますか?
Q:マイクロソフトらは著作権管理機能を使って“月額固定料金”の聞き放題(ダウンロード/プレーヤーへの転送も可能)を打ち出しています。このサービスについて、どう思いますか?

 日本ではまだスタートしていないこの定額制サービスだが、選択式で読者に意見を求めたところ、“定額制を使いたい”という方は12.1%(音楽配信サービスを受ける方に占める割合は22.6%)で、従来通りの“買い切りサービスを使う”という方は18.6%(同34.8%)ほどではないがまずまずの指示率を得ているようだ。また、“聞き放題でさまざまな音楽を試しながら、気に入った曲は買い切りで手元に残す”という新しいスタイルを選択しようという読者が22.4%(同41.9%)と多くを占めたのも印象的だ。

 日本での音楽配信の定額制が成功するかどうかは、扱われる邦楽のカバー率によっても大きく左右されるだろうが、ユーザー側は比較的好意的に受け止めており、風向きは良さそうだ。

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“ウォークマンケータイ”『W42S』
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