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太閤立志伝IV 約半年間の熟成を経て、定番シリーズの新機軸はどのように完成されたか?
太閤立志伝IV
コーエー
9800円
045-561-6861
http://www.gamecity.ne.jp/


Printable Version 2001年6月12日

この6月1日、三國志VIIIに4週間ほど先んじて、コーエー「太閤立志伝IV」が発売された。ファーストインプレッション は1月に公開されているが、今回は発売直前版でプレイした「製品版仕様の」レポートをお届けしよう。前作までとは少々味付けが変わった「太閤IV」、買おうか買うまいかいまだに迷っているそこのアナタ、注目!

 まずはお断り。以下のレビューでは、太閤IVの概要説明などを省略して、いきなり各論に踏み込んでいるので、太閤シリーズそのものをご存じない方は、あらかじめ先のファーストインプレッション や、コーエーのWebサイト で情報(基礎知識)を得てから読んでいただければ幸いだ。

「好きなキャラでプレイ」への最短ルートは!?

柴田勝豊
親密度だけでカードをくれる柴田勝豊。このパターンが一番多いと思われる。
 太閤IVの最大のセールスポイントは、ゲーム中の登場キャラすべてでプレイできること。確かに入手可能な主人公カードは、全部で595枚存在する。太閤IVのヘルプには、主人公カードは「武将のほか茶人、商人、忍者」などと書いてあるので、どうやら僧侶や公家(IVでの出演は「菊亭晴季」だけ)、医師、南蛮人、娘(「ねね」や「お市」)や農民(清洲の町にいる「なか」=かあちゃん!!)のカードは入手できないらしい。うーん残念!


柴田勝豊
「茶会」は、複数の自分の配下武将(直臣)とまとめて親交を結べてラクだが、茶会では親密度MAXになってもカードはもらえない。
 それにしても、主人公カードの入手には、キャラによってかなり難度の違いがあるようだ。一番容易に入手できるのは、親密度を上げるだけでOKというキャラ。親密度を示すハートゲージ3つを満たせば、相手が勝手にカードをくれる。その親密度を上げる方法だが、基本的には前作までと変わらず、相手の好みに合わせた贈り物をするか、茶席で「一緒にお茶」をすればいい。当然、後者のほうが安上がりだ(ただし茶道の技能が低いと効果が薄い)。最初にがんばってお金を貯め、価値5以上の茶器を買おう。これひとつあれば、大名を含むどんな相手とも茶席(自分の配下が対象であれば「茶会」)ができる。もちろん、茶道に関心がない武闘派が相手では茶席の効果もあまりないのだが、それでも何度も繰り返しトライしていれば、徐々に親密度は上がっていく。城主以上の地位に出世して、贈り物を買うカネに困らなくなるまでは、「茶道は武士の嗜み(たしなみ)」と自分に言い聞かせて、ただひたすら親交を深めよう。



片桐且元
贈り物をするとカードをくれる片桐且元。相手の好みは、同じ家中の他の武将から取材しよう。
 次にカードの入手が容易なのは、親密度がMAXになると「何かくれ」と言ってくるパターン。あらかじめ相手の好みをリサーチしてあれば、その場で好みの品を贈るのと引き換えにカードを入手できる。また、相手の得意技能の「ミニゲーム」(後述)をクリアするとカードをくれるキャラ、個人戦闘で倒せばカードがもらえるキャラ(おもに剣豪系)などもいる。



柴田勝豊
贈り物の価値はそれほど高くなくても大丈夫なので、お金に余裕があるならそれぞれ所持品にストックしておくと便利。

竹中半兵衛
イベントで入手できるカードの中でも、竹中半兵衛や西美濃三人衆は、太閤ファンにはまだわかりやすい。
 やっかいなのは、特定の条件をクリアしないとカードが入手できないパターンだ。これもゲーム開始直後の前田利家のように黙っていてもくれる相手、西美濃三人衆のように“イベントをクリアすれば自動的にカードをくれる相手”ならまだいいが、織田信長のようなスタークラスともなると、まず入手条件を見つけ出すのに苦労するだろう(まぁ信長は多少、予測もつくけど……)。おそらく、インターネットの掲示板などから情報を入手するか、「公式ハンドブック」を買って読まないとカードの入手法が分からないキャラも存在するに違いない。
 さて、実際のプレイで主人公カードを集めてみたところ、木下藤吉郎(秀吉)で30時間ほど普通に(カード入手には特にこだわらずに)プレイした時点で、入手できたカードは43枚。――先は遠い。



斎藤龍興
そのほか、たとえば真田昌幸などは何らかのイベントでカードをもらえるらしいのだが(親密度をMAXにしただけでは「まだそのときではない」と言われる)、はて、条件とは……。

カードアルバム
これが主人公カードのアルバム。シナリオ2と3もプレイしないと、絶対揃わない。それにしても、595枚全部集めるためには、どのぐらいの時間プレイしなければならないのだろう??
 「好きなキャラでプレイ」へのハードルは、まだある。太閤IVのシナリオは3本あって、1560年(シナリオ1 尾張の風雲児)、1577年(シナリオ2 平安楽土の階)、1598年(シナリオ3 夢のまた夢)からそれぞれ始まるのだが、このシナリオ開始年が曲者だ。シナリオ2や3ではすでに死んでいるキャラがいるため、彼らのカードは当然ながらより以前のシナリオで始めないと入手できない。だが、歴史イベントに連動して入手可能になるカードでは、そのイベント発生に合わせるべく史実に沿った展開を心がけていないとイベントそのものが起こらない=カードも入手できない場合もある。
 太閤IVでは前作までと比べ、いわゆる「早送り天下統一」(プレイ上、秀吉関連のイベントが史実より何年も前に起きてしまう)現象がかなり解消されており、たとえ効率的に出世したとしても、秀吉が城主に任じられるのは1570年前後になるようだ(それでも史実より早い)。反面、織田家の美濃奪取後の展開について、史実からの脱線が前作より大きくなったように感じられる。今回のテストプレイでも、遠江を織田家が制圧したり、浅井家が織田家と同盟した状態のまま徳川家に滅ぼされてしまったりと、いくつか歴史的におかしな展開が見られた。たとえば1560年からプレイを始めて、本能寺の変イベントまでたどり着くのは至難の業であるように感じられる。



勢力図失敗の図
1573年4月現在の勢力図。ご覧のとおり、佐和山城が徳川領だったりする。上杉謙信が今浜(後の長浜)まで進出しているが、そのあおりで朝倉家がずっと以前に滅びてしまったため、金ヶ崎撤退イベントが起きない――。

 つまり太閤IVは、あくまで「秀吉の人生追体験+α」がテーマだった前作までとは別のゲームだと割り切るべきかもしれない。好きなキャラでプレイしたい人は、とりあえず秀吉でクリアしてから、なんて悠長なことを考えず、カード入手経路とシナリオの組み合わせから最短(と自分が信じる)ルートを辿って、目的の主人公カード入手を目指したほうが、幸せになれそうだ。


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