2001年5月28日
東芝の「MK3017GAP」は、プラッタ1枚あたり15GBytesの容量を持つ2.5インチHDD。2.5インチとしては、世界初のUltraATA/100に対応したHDDでもある。
2.5インチHDD最高の15GBプラッタ採用
UltraATA/100対応も世界初
MK3017GAPは、データの記録密度を高め、2.5インチのプラッタ1枚あたり15GBの記録容量を持つ。サイズや厚さの制限からプラッタ枚数を増やしたり、回転速度を上げたりといったことが容易にできない2.5インチHDDにとって、記録密度の向上は、3.5インチHDD以上に大きな意味を持つ。この15GBプラッタの採用により、9.5mm厚のHDDでは初の容量30GBを実現し、また最大内部転送速度も286.7Mbpsまで高めている。また、UltraATA/100インターフェイスに対応したのも、2.5インチHDDとしては世界初である。
本製品は2001年1月末に発表され、秋葉原に登場したのが3月末であるが、初期出荷分は本来の仕様と異なるUltraATA/66インターフェイスを採用し、キャッシュも1MBというものであった。メーカーに確認したところ、4月製造分から本来の仕様(UltraATA/100、キャッシュ2MB)で出荷されているとのことで、最近になってこの4月製造分が出回りはじめたようだ。今回のテストにはもちろん、この4月製造分を使用している。なお、この間にIBMからも9.5mm厚で30GB(プラッタ1枚あたり15GB)のHDD「Travelstar 30GN」が発表され、すでに製品が登場している。スペックの比較は下に表を掲載したので参考にしてほしい。
MK3017GAPと競合製品のスペック比較
| 製品名 |
MK3017GAP |
Travelstar 48GH |
Travelstar 30GN |
Travelstar 20GN |
| 型番 |
MK3017GAP |
IC25T048ATDA 05 |
IC25N030ATDA 04 |
DJSA-220 |
| 容量 |
30GB |
48GB |
30GB |
20GB |
| 記録面 |
4 |
8 |
4 |
4 |
| プラッタ1枚あたりの容量 |
15GB |
12GB |
15GB |
10GB |
| 面記録密度(最大) |
非公開 |
21.7Gbpi2 |
25.7Gbpsi2 |
17.1Gbpi2 |
| 回転速度 |
4200rpm |
5400rpm |
4200rpm |
4200rpm |
| 平均シークタイム |
13ms |
12ms |
12ms |
12ms |
| 最大内部転送速度 |
286.7Mbps |
241Mbps |
235Mbps |
202.9Mbps |
| キャッシュサイズ |
2MB |
2MB |
2MB |
2MB |
| 高さ |
9.5mm |
12.5mm |
9.5mm |
9.5mm |
| 重量 |
99g |
155g |
99g |
99g |
消費電力 (ピーク/アイドル) |
2.7W/0.7W |
5W/0.9W |
4.7W/0.65W |
4.7W/0.65W |
シーケンシャルアクセスは優秀
発熱の低さも大いに魅力
さて、注目のパフォーマンスを測定するためにベンチマークテストを実施した。使用した環境は以下のとおりだが、プラットフォームとしては、UltraATA/100に対応したIntel製i815Eマザーボード「D815EEA」を利用した。接続形態は、プライマリIDEのMasterにシステム用のHDDとしてWestern DigitalのWD400ABを接続、セカンダリIDEのMasterに性能測定対象のHDDを接続、2.5インチHDDは市販の変換コネクタ(2.5インチ⇔3.5インチ)を介して接続している。OSはWindows 2000 Professional(SP1)、ドライバは「Intel UltraATA Storage Driver」を用い、UltraATA/100動作を確認している。
ASCII Lab.ディスクベンチマーク -シーケンシャルアクセス-
ASCII Lab.ディスクベンチマーク -ランダムアクセス-
結果だが、シーケンシャルアクセスに関しては期待どおり、5400rpmのTravelstar 32GHを上回る性能を発揮している。ランダムアクセスではやはり回転速度の速いTravelstar 32GHが有利。MK3017GAPはTravelstar 20GNにも劣ってしまっているが、これはシークタイムが13msと遅いことが影響しているのかもしれない。速度に関してはまずまず予想どおりと言えるだろう。
それよりもこのHDDに関して特筆したいのは、『発熱の少なさ』だ。ベンチマークやOSのインストールを行った後でも「熱い」どころか、「暖かい」とすら感じない。長時間の利用でも、驚くほど熱を持たない。音に関してはアクセスの際にジリジリといった音がするが、音量はIBMのTravelstar 20GNと比較してもずっと小さく、使用感は非常に快適だ。熱がこもりやすいB5サイズ以下のノートへの搭載もお勧めできる。
(長谷部優人)
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