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■製品レビュー
(ソフトウェア)
翻訳ソフト


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http://www.hon-yaku.toshiba.co.jp/


Printable Version 月刊アスキー月刊アスキー 2003年9月号
2003年11月14日


「インターネット」「オフィス」「プロフェッショナル」と3パッケージをそろえる東芝の英日/日英翻訳ソフト「The翻訳」シリーズ。その中から、新バージョンとなったビジネス用途向けの「オフィスV6.0」を新機能中心にレビューする。

 「The 翻訳オフィス」は、WordやExcelといったOffice文書をそのまま翻訳できたり、翻訳OCR機能も装備するなど、Webやメール翻訳をメインとする「The翻訳インターネット」より、ビジネスでの用途を主眼としたものだ。V6.0では、搭載辞書の語数が20万語増えて150万語にアップ、さらに中日辞書も9万語増えて発音(ピンイン)も表示されるといった機能強化が施されている。しかし今回の一番のセールスポイントは「セレクトコーパス翻訳」と呼ばれる機能だ。

同分野の文書を登録することで
翻訳精度がアップする新機能

「The翻訳オフィスV6.0」
「The翻訳オフィスV6.0」のメイン画面。
The翻訳オフィスV6.0のパッケージ
The翻訳オフィスV6.0のパッケージ。

 「コーパス」(Corpus)とはあまりなじみのない英単語だが、ここでは「電子化された文書を収集しデータベース化したもの」という意味で使われている。これが従来の「翻訳メモリ機能」と異なるのは、収集するデータを対訳で用意する必要がないと言うことだ。ある特定の分野の翻訳をするとき、英日翻訳なら類似した内容の日本語の文書、日英翻訳なら逆に英語の文書を登録しておけば、登録された文書の中から適訳を学習し、訳の精度が向上する仕組みだ。



コーパスに登録している画面
画面1 東芝のホームページ(日本語)をコーパスに登録している画面。セレクトコーパス機能は、登録された文書の中から単語を抽出して辞書に登録するものではなく、文書の中で使われている言葉の統計をとり、その使用頻度をもとに翻訳精度をアップする機能だ。

 実際にコーパス機能を試してみよう。この原稿を書いている今現在のトップニュースである米軍によるサダム・フセインの息子たちの殺害について、CNN.comで英文の記事を読んでみる。最初はコーパスを使わないで翻訳。次に同じトピックを日本語で報道している約10種の記事を選び出し、すべてコーパスに登録した上でオリジナルの英文を再度翻訳。さて結果は? 日本語にして約1ページの翻訳中、4つほど単語の訳が改善されていた。最初は翻訳さえされなかった「the Infantry Division」はきちんと「歩兵師団」という訳語に変わっていたし、「the hunt for Saddam」は「サダムのあき選択」から「サダムの捜索」と意味が分かるようになった。しかし「the newspapers in the region」のように最初の翻訳では「地域の新聞」と一応意味が分かる訳語だったのにコーパス登録後は「分野の新聞」といったように、おかしな訳に変わってしまったものもあった。

さまざまなソフトと連携しての翻訳
画面2 「The翻訳オフィス」は、MS Officeや一太郎、秀丸エディタなど、さまざまなソフトと連携しての翻訳が可能だ。電子メール翻訳は、OutlookやOutlook Expressのほか、Netscape MessengerやLotus Notes 5.0、Becky!インターネットメールV2.0、Eudora 5.0などに対応している。

 コーパス機能を使って感じたのは、登録文書は「同じ分野」程度のものではなく、これから翻訳しようというものに非常に近い内容のものでなければならないということ。そして正確さを期するなら10文書以上は登録したほうがいいということである。学術文書などに使うには便利な機能だと思うが、英文のホームページを読むのに「だいたい内容が分かればいい」程度に使うとしたら、それほど多くの文書を登録する手間をかける価値があるかどうかは疑問だ。もともとこのソフトの翻訳の質はかなり高いので、コーパスを使わなくても意味が十分とれるからだ。


 翻訳の精度に関して言うと、英日の翻訳レベルはかなり満足がいくものの、日英のほうはまだまだのようだ。翻訳ソフトを使って英語でメールを書きたいユーザーはたくさんいると思うが、日本語で書いたメールをこのソフトで英語に変換して、まったく手を加えないでそのまま英語圏の人間に送る、というのは今の時点ではまだ難しい。

The翻訳オフィスV6.0の主なスペック
製品名 The翻訳オフィスV6.0
対応OS Windows 98/Me/2000/XP
動作環境
CPU
Pentium/Celeron以上を推奨
メモリ 1ツールあたり64MB以上
HDD空き容量 翻訳 220MB、翻訳OCR 80MB、研究社新英和・和英辞典 320MB、英文作成テンプレート 10MB

(西尾 操子)



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