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【Wireless Japan 2002】「3Gでは世界で使える携帯電話を実現」J-フォン社長

Printable Version 2002年07月18日

J-フォンブース
展示会場内のJ-フォンブース

モバイルとワイヤレス関連分野の展示会“Wireless Japan 2002”が、(株)リックテレコムの主催により、17日に開幕した。会場は、東京・晴海の東京ビッグサイト。レセプションホールでは、“モバイル&ワイヤレスブロードバンド”をキーワードに、携帯電話通信事業者などの経営トップによる、第三世代携帯電話(以下、3G)の戦略をテーマにした有料セッションが催されている。

ここでは、17日に開催されたJ-フォン(株)代表取締役社長のダリル E. グリーン(Darryl E. Green)氏による講演を紹介する。タイトルは、“J-フォンのモバイル市場戦略〜ワイヤレス・ブロードバンドに向けて〜”。グリーン氏は日本語が堪能なことで知られており、今回の講演も全て日本語で行なわれた。





「コミュニケーションを取ると、さらにコミュニケーションを取りたくなる」
ダリル E. グリーン氏
ダリル E. グリーン氏

携帯電話の6月末時点での加入者総数は7071万人で、うちインターネット接続サービスの契約者は5465万人。J-フォンでは、非音声分野の主力サービス“写メール”対応端末の契約台数がこの6月に500万台を突破した。

しかし、携帯電話全体の国内出荷台数を見るとかつての急激な成長はなく、安定成長期に入っている。例えば2002年4月の298万5000台という実績は、前年同月比の64.5パーセントしかない。しかも、ARPU(加入者1人あたりの月間平均収入)が、2000年度をピークに年々減っている。「新しく携帯電話を使い始めた人は、経済的に余裕のない場合が多く、また、もともと携帯電話に対するニーズを感じていなかった層である。5年以上使用しているユーザーへの請求額と比べると、最近入ってきたユーザーのそれは半分強だ」(グリーン氏)

これを解消するための収益増加策として同氏は、非音声サービスに対する需要のさらなる喚起を課題として挙げた。これまで音声サービスの利用のみであったユーザーが非音声サービスを利用するようになると、単に非音声サービス部門の収益が上がるだけでなく、「コミュニケーションを取ると、さらにコミュニケーションを取りたくなる」効果あり、全体の底上げになると同氏は分析する。実際に、非音声サービスを利用する層はARPUが高く、例えば加入者平均のARPUを100パーセントとした場合、音声サービスのみのユーザーが69パーセントに留まったのに対し、パケット通信を利用するユーザーは167パーセントだという。

続けて、そういったユーザーを振り向かせるための“キラーアプリケーション”を育てるかについて同氏は、「私は、(キラーアプリケーションの原形は)ほとんど出ていると思う。通信速度の向上などによってサービスを強化すれば“キラー”になるし、まだ強化する余地があることを強調したい」とした。ユーザーからは、解像度の高い写メールをやり取りできるようにして欲しい、ムービー写メールの撮影時間を長くして欲しいといった要望がきているという。





3Gは「世界中で利用できる」というコンセプトで推進
講演会場
会場には立ち見が出た

J-フォンは、ドコモやauグループより遅れ、6月末に3Gの試験サービスを開始したばかりであるが、「次世代競争は勝てると心から信じている」(同氏)と自信を伺わせる。今後は「世界中で利用できる携帯電話」というコンセプトのもとで、3Gサービスを推進するという。

「PDC方式の移動体電話は日本しか使えない。どこが(世界と比べて)遅れているかと言えば、ローミングだ。あなどってはいけないのが、海外のキャリアとアグリメントを結んで海外で使えるローミングを可能にする作業。J-フォンは、どの国に行っても使える携帯電話にする。音声は当然のことながら、非音声もだ。母国と同じ環境で使える、非常に魅力的なサービスにする」(同氏)





3Gサービスは来年の8月までに人口カバー率95%を達成する

グリーン氏は続けて、3Gサービスの導入にあたっての基本姿勢として、

  1. 2Gと同等、あるいはそれ以上のエリア、サービスの早期実現
  2. W-CDMA方式、GSM方式など世界標準の導入
  3. ボーダフォングループとの連携

という3項目を発表した。1つ目については、「人口カバー率95%を、来年の8月までに達成する」(同氏)という。また、サービスの面ではデータ通信速度が9.6Kbpsから144Kbpsに飛躍的に進化するが、「だから料金が倍とか、そのようなことには絶対にしたくない。電話番号が一緒で、リーズナブルで、どこでもつかえることが重要だ」(同氏)とした。

3つ目については、国内サービスの世界展開や、資材の共同調達、国際ローミングなどを例にスケールメリットを強調した。「欧州7ヵ国でも写メール端末を今年の秋から出すが、注文台数はボーダフォングループのスケールメリットを生かすことができる」(同氏)。またここで、3G/GSMのデュアルモードのサービスにも触れ、3Gサービスが一般に普及するまでの5年間程度はデュアルモードサービスが必要との見通しを示した。

同氏は最後に、日本人ミュージシャン“Dragon Ash”の曲が流れる海外向けのTVコマーシャルを上映し、「今の世代の移動体電話は日本が世界をリードしてきたけれど、早く日本も次世代に移行しないといけない。J-フォンは、3Gサービスの開始が一番遅く、2回も延期して、生意気なことを言っていると思われても仕方がないが、技術を信じて、顧客の声を聞いて、次世代サービスを実現することによって、J-フォンが勝てると思う」と締めくくった。

お詫び
記事掲載当初、本文中の記載の一部誤りがありましたので、内容を改めました。読者様ならびに関係者様にご迷惑をおかけいたしましたことをお詫び申し上げます(携帯24編集部)

(携帯24編集部)




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