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【ケータイ機能一本釣り】シックな極小PHSはどれぐらい速い?
『9(nine)』(WS009KE)
ウィルコム/ケーイーエス
オープンプライス(新規契約、ウィルコム定額・通話パック同時加入時で1万800円)
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2006年12月18日
通信機器メーカーの(株)ケーイーエスが、ウィルコム(株)向けに初めて供給する『9(nine)WS009KE』(以下、nine)は、ストレートタイプの音声端末だ。
高度化PHS通信規格“W-OAM(WILLCOM Optimized Adaptive Modulation)”に対応したW-SIM『RX420AL』((株)アルテル製)を初めて同梱する端末で、サイズはスマートフォン『W-ZERO3[es]』(シャープ(株)製)より二回りほど小さい。重量はわずか67gで、ウィルコム端末の中で最もコンパクトだが、フルブラウザー“NetFront”やPOP/SMTP対応メーラーを搭載する点で、同じ重さの音声通話・メールに特化したPHS端末『nico.』よりも通信面が充実している。カメラ機能は、nicoと同様に搭載しない。
今回はズバリ、W-OAM環境での通信速度と端末の使用感を“一本釣り”してみたい。
平均100kbps以上!体感速度は約2倍
まずはW-OAM環境での通信速度について。そもそもW-OAMとは、ウィルコム独自の高度化PHS通信規格のことで、電波状態に応じて最適な変調に自動切り替えすることにより、高速なデータ通信と広範囲での安定通信/通話を可能にするものだ。W-OAMに対応したW-SIMと端末さえあれば、オプションの設定や追加料金は必要ない。
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W-SIMは本体上部から挿し込んで使用する。W-OAM対応W-SIMの証である赤いラインが見える。 |
W-SIMの種類による機能の違い
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RX420AL本来の機能
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nineでRX420ALを利用したときの機能
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nineで従来のW-SIMを利用したときの機能
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パケット通信中に着信を受けられる
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○
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○
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○
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通話中に着信があったことを通知できる
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○
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○
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×
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W-OAMによる通信
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○
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○
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×
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リモートロック
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○
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○
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×
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国際ローミング
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○
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×
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×
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また、nineには新型のW-SIM(W-OAM対応のRX420AL)が付属するが、W-SIMが付属しない単体モデルというのも直販サイトでは取り扱っていて、端末だけ買い足して現行のW-SIMを利用することもできる(W-SIMなしモデルの直販価格は1万8600円)。ただし、利用可能な機能は新型のW-SIMの方が断然多い。
W-OAM環境でのデータ通信速度は、最大で通常の1.6倍となり、4xパケット方式(最大128kbps)の場合、現時点では最大204kbpsでの通信が可能とされている。同社によれば、W-OAM対応エリアは非公表とのことだが、「データ通信利用の多い都市部を中心に順次拡大していく」とコメントしていることから、少なくとも東京都心は対応エリアではないかと考えられる。
そこで、まずは未対応エリアと思われる東京郊外の西東京市周辺でNetFrontを使って、“BNRスピードテスト回線速度計測ページ(画像読込み版)”(http://www.musen-lan.com/speed/speed-img.html)で実際に4xパケットで計測してみたところ、通信速度は平均約73kbpsとまずまずだった。
次に、場所を移動し、対応エリアと思われる西新宿周辺で計測したところ、平日の昼時だったにもかかわらず平均約113kbpsという好結果が得られた。未対応エリアでは読み込み時に時間のかかる印象だった写真共有サイトの“flickr”や“Yahoo!フォト”といった画像中心のサイトもストレスなく楽しめた。
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実効速度
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最大速度(理論値)
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対応エリア
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平均113kbps
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204kbps
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未対応エリア
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平均73kbps
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128kbps
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W-OAM非対応地域から、対応地域に移った場合の転送速度の違いだけを見ると革命的に速いとまでは言えないが、それでも特別な設定もなく速くウェブサイトを見られるのはうれしい点だ。さらに、パケット通信時に画像を圧縮して読み込み速度を向上させる“高速化サービス”(月額315円)を併用したところ、画像による速度ベンチマークテストということもあって、コンスタントに約320kbps前後を叩き出した。ダイヤルアップからADSLに変わったときのような感動といったら言い過ぎだろうが、今までのPHSでは味わったことのないスピードだ。
意外に剛性感があってサクサク動く
端末のデキも想像以上によかった。ポップなnico.に比べnineはシック。イイ歳したオトナが持ってもおかしくないデザインなのがナイスだ。
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端末が自立するほど、まっすぐなデザインが特徴的。 |
ボディーはプラスチッキーで直線を強調したデザインとなっている。ジーンズのヒップポケットに放り込んでおくと実際は折れてしまうのでは?と心配なぐらい薄い(11.5mm)が、作りは意外とカッチリしていてキーを押した際にミシミシ言うような不安感はない。むしろ、表面に凹凸加工がないので手からスルっと落としてしまわないように、大ぶりなストラップを付けるなど気を配った方がイイ。
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真横からnineを見たところ。ボタンによる凹凸がまったくないのがわかる。左側面にはUSBポートを、右側面にはキーロックスイッチを備える。ただ、USBはパソコンと接続してのデータのやり取りやなどに利用し、本機をモデムとしては利用できない。 |
CPUに英ARM社製の“ARM9”を搭載していることもあってか、操作レスポンスは激速で、懸念されていたもっさり感はこれっぽっちも見られなかった。また、新規参入メーカーにありがちな作り込みの甘さや、“小慣れてない感”も個人的にはほとんど感じられない。ただ、ウェブ閲覧に関しては、操作感はキビキビしていて悪くないものの、2インチ液晶ディスプレー(QVGA表示)の画面でのフルブラウザーは、要素が縦画面に伸びてしまい、見辛い印象を受けた。
違和感があるとすれば、着信履歴の表示がカーソルキーの左/右ではなく、上/下を押すようになっていることと、カーソルキーが本体にややくぼんでいて、筆者(成人男性)の親指では押しにくかったことぐらいだ。このあたりは使用時に気をつければ済むことだし、慣れの問題もあるので、さほど神経質になる必要はないだろう。ちなみにカーソルキーの左/右はアドレス帳の表示に使用する(キー割り当ての変更はできない)。
むしろ、数字キー→所定のキーの順に押すことでアラームなどをカンタンに呼び出せる実用的なショートカットキーなどが便利だなァと感じた。
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数字キーで鳴らしたい時刻(午後11時半なら2330)を入力してから、メールキーを押すとその時刻で1パターン鳴らせる“簡単アラーム”や、60分までの時間(15分なら15)を入力したあとWebキーで“タイマー”などを呼び出せるのが便利。 |
待ち受け画面で十字キーの右上にあるアプリケーションボタン(右ソフトキー)を押せば、よく使う機能を登録しておける“パーソナルメニュー”が呼び出せる。パーソナルメニューには最大9個まで機能を登録できる。パーソナルメニューに登録可能な機能(各種設定やメール/アドレス帳/アクセサリなど)の画面右下には“パーソナル”と表示されるので、登録したい項目を表示して“パーソナル(右ソフトキー)”を押すと追加できる。
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よく使う機能をすぐ出せるように設定できる“パーソナル”。登録した機能は、待ち受け画面時に右ソフトキーを押せば呼び出せる。 |
要望があるとすれば、待受画面以外でも本体右側面にあるキーロックスイッチでロックがかかるようにしてほしいのと、待受画面で通話終了ボタンを押すと液晶ディスプレーの表示が消えるのだが、キーロックをすると消えていた液晶のバックライトがついてしまう点、ACアダプターと充電台を分離可能なタイプにしてほしいといったあたりだ。
ともあれ、ケータイとしての基本機能を押さえているという意味では、人間でいえば“人として何が大事か、そのことをちゃんと教わって育ってきた”匂いのするnine。余計な機能はいらんから、とにかくコンパクトな端末を!という人のメインケータイとしてもいいが、W-SIM端末を“2台(あるいはそれ以上)持ち”しているウィルコムユーザーのサブケータイとして“大吉”の端末である気がする。
| 9(nine)の主なスペック |
| 製品名 |
9(nine)
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| ディスプレー |
メイン:2.0インチTFT液晶パネル(240×320ドット、26万色表示)
サブ:―
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| カメラ |
―
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| 本体メモリー |
データフォルダー約1.5MB/メール約2MB |
| 外部メモリー |
― |
| 電話帳容量 |
700件(1件につき3電番)
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| 連続通話時間 |
約330分 |
| 連続待受時間 |
約500時間
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| 本体サイズ/重さ |
幅40×厚み11.5×高さ124mm/67g(W-SIM除く)
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| 本体カラー |
ブラック、ホワイト |
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(ヤシマノブユキ)
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