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SoftBank X01HT 【ケータイ機能一本釣り】X01HTは理想の“スカ電”となるか?
SoftBank X01HT
ソフトバンクモバイル/HTC Nippon
オープンプライス(スーパーボーナス非加入の場合の新規実売価格:3万円台前半)

2006年12月26日

スマートフォンで『Skype』をしてみたい!

 筆者はパソコンでの仕事の連絡やちょっとしたメッセージのやり取りをするのに、IP電話ソフトの『Skype(スカイプ)』をよく利用している。できればパソコンから離れているときでも、周りに無線LAN環境がなくても、パケット通信費を気にすることなく、好きなときに好きなだけSkypeで連絡が取れるような状態にしておきたい、と常々思っているのだ。

 そんな状況で、個人的に気になっているデバイスが、ソフトバンクモバイル(株)の『SoftBank X01HT』(以下、X01HT)である。W-CDMAとGSM、さらには3G高速ダウンロード通信規格の“HSDPA”にも対応した“Windows Mobile 5.0”搭載スマートフォンだ。X01HTならWindows Mobile版のSkypeが使えるだけでなく、通信環境として無線LAN(IEEE 802.11b/g)も使えるし、HSDPAによる下り1.8Mbpsの高速通信も可能だ。パケット定額制にも対応しており、まさに理想のSkype電話=“スカ電”になりそうな予感がする。

『SoftBank X01HT』前面
『SoftBank X01HT』の前面。NTTドコモの『hTc Z』とはボタンのデザインが若干異なる。左下の“TVコール”ボタン(TV電話機能を呼び出す)もX01HTのみが搭載する。
背面
背面は下方の「X01HT」の文字以外、hTc Zとほぼ一緒だ。
両サイドと底面
両サイドと底面。右側面(上)に“マナーモード”ロゴがプリントされているが、それ以外はhTc Zと同じ。

 と思っていたら、絶好のタイミングでSkypeの最新バージョン『Skype 2.2 for Windows Mobile ベータ』が公開された。そこで今回は、X01HTは3G高速定額通信環境でもスカ電として使いモノになるのか?をテーマに“一本釣り”してみたい。

『Skype 2.2 for Windows Mobile ベータ』
『Skype 2.2 for Windows Mobile ベータ』の通話画面

X01HTとhTc Zの主な違い

 X01HTは以前紹介した(株)エヌ・ティ・ティ・ドコモの『hTc Z』と基本的には同じものと思っていい。両者とも端末はHTC Nippon(株)製である。参考までに、両者の主な違いをまとめておく。こうしてみると、機能的にどうこういうよりも、むしろ個人での買いやすさや料金面の違いが大きいようにも思えてくる。

SoftBank X01HT(HERM200) hTc Z(HERM100)
キャリア ソフトバンクモバイル NTTドコモ
HSDPA 対応(下り1.8Mbps/上り384Kbps) 未対応(下り384Kbps/上り64Kbps)
パケット定額 対応(PCサイトダイレクト、月額1050円〜1万290円) 非対応
TVコールボタン あり なし
販売形態 ショップ/直販サイトなど一般のケータイと同じ 直販のみ(ドコモ関東/甲信越でFOMAを契約中のユーザーに限る)
本体色 ブラック グレー
バッテリー容量 1300mAh 1350mAh

セット内容
X01HTの付属品を並べたところ。ヘッドホンマイク(右上)や専用ケース(左下)も標準で付属する。


“もっさり”感がなくなったSkype新バーション

 筆者は正式バージョン(2.1)のWindows Mobile版Skypeを使ってみたことがあるが、前バージョンでは通話中の挙動が遅く、画面を切り替えるのすらやっとだった。しかし新バージョンではそうした挙動がかなり改善されている。設定項目も充実し、不在時の通話転送先をX01HTからでも設定できるようになり、一段と使いやすくなった。果たして実際に使いモノいなるのか? ここでは、

  • Skypeとケータイの兼ね合い
  •     
  • バッテリーの持ち
  •     
  • 通話品質

の3点に絞ってチェックしてみよう。

Skypeとケータイの同時待受が可能

Skype 2.2設定画面
Skype 2.2設定画面。オンライン時にスタンバイモードを解除する設定にしておけば、待ち受けの状態にしておける。

 Skypeを3Gでつなぎっぱなしにしておけば、Skypeの待受とケータイの待受を同時に行なえる。つまりSkypeの通話転送機能を使ってケータイにSkypeの電話を転送しなくても、(SkypeOutの通話料金をかけずに)X01HTで直接Skypeの着信を受けられるわけだ。

 また、Skypeで通話中にケータイに着信があった場合の割り込み通話(着信/発信)に関しては、Skypeの保留/解除が自動的に行なわれ、ケータイの終話後にSkype通話が自動再開される。

 逆に、ケータイ通話中のSkype割り込み通話(着信/発信)に対しては、ケータイの通話が強制的に切断されてしまうが、ケータイの通話中でもSkypeチャットは併用可能だ。電話しながらメールアドレスなどを相手に伝えたりする分にはまったく問題ない。

、待ち受け通知画面
新しいイベント(メールや音声の着信など)が起こった場合に、待ち受け画面にお知らせが表示される。

 最新版のSkypeでは待受画面での通知機能が強化され、不在時の着信件数やチャットメッセージの数、ボイスメールの有無などが待受画面でリアルタイムに確認できるようになった。自分のステータス(電話に出られない状態、など)も簡単に変更できるので便利だ。

、ステータス切り替え
待ち受け画面でのステータスの切り替えが可能になった。


ジッとしてれば最大10時間駆動
ただし通話品質にはやや難あり?

 前述のように“つなぎっぱなし”にするとバッテリー切れが心配だが、X01HTは予想以上にタフだ。

 3Gでつなぎっぱなしにし、1時間に1回、Skypeで1分間通話してみたところ、屋外を移動した場合で約8時間、屋内でジッとしているときでも約10時間駆動した(各種設定はデフォルト)。ちょっとした外出や移動時などにSkypeを常時オンラインにしておく程度なら充分な待ち受け時間といえるだろう。

 今回はソフトバンクモバイルのW-CDMAエリアと、より高速なHSDPA対応エリア(東京千代田区の日比谷公園周辺で計測。実効速度は900kbps程度)の両方で、auのケータイ(2G)に発信してみた。いずれの場合もSkype側では相手の声がクリアに聴こえたのだが、相手側にはこちらの語尾の2〜3語が反響して聞こえ、発言内容を一発で正しく聞き取るのは難しかったそうだ。

 歩きながらしゃべっても音声が途絶えることはないが、どちらのエリアでも相手の声がワンテンポ遅れて聴こえるのは同じ。W-CDMAとHSDPAの差は、せいぜい「言われてみれば少し良くなった」程度にとどまり、明らかな体感上の違いが見られなかったのが残念だ。

 HSDPAの実効速度が常に1Mbpsを超えるような“ユートピア(理想的な環境)”を除いては、“帰るコール”程度のシンプルな会話が精一杯と割り切った方がいいだろう。

意外な盲点だった“スピーカー問題”

前面スピーカー
背面スピーカー
3Gの通話音声は前面スピーカー(左)で聞けるが、Skypeの音声は背面のスピーカー(右、銀のボタンの左下のスリット)からしか聞けない。
底面マイクロフォン
マイクロフォンは底面の真ん中にあるため、背面スピーカーを耳に当てる形でも通話は可能。

 X01HTには、前面と背面にそれぞれスピーカーがある。ケータイとして使う場合、前面のスピーカーに耳を当てる形で通話するのが自然である。しかしSkypeで通話する場合、相手の音声は背面スピーカーからしか出すことができないのは、使ってみて気がついた意外な落とし穴だった。オンラインソフトやウラ技を駆使し、アレコレ試行錯誤したが、結局手元のX01HTでは前面スピーカーからしか音を出すことはできなかった。

 ならばと、Bluetoothヘッドセット(モトローラ(株)の『H500』)で試してみたが、これも撃沈。H500そのものはX01HTとペアリングできたし、対応プロファイルもX01HTで確認でき、ケータイのヘッドセットとしては問題なく通話できたのだが、なぜかSkypeで通話に使うことはできなかった。

 仕方がないので、筆者の場合は背面スピーカーを耳に当てるというトホホな使用法でカバーすることにした。相手の声が周囲にもれ聴こえるのはマズイとか、画面で資料を確認しながら通話したいというのであれば、付属の有線ステレオイヤホンマイクを使うのが王道、というか、今のところ現実的な解決策はやはりそれしかないようだ。

それでも現時点でピカイチのスカ電

 本気でSkypeを使うのであれば、ソニー(株)の“mylo(マイロ)”があり、Skype端末としての使い勝手はこちらのほうが断然イイ。ただ、myloの場合は無線LAN環境がないとSkypeが使えず、国内の現状においてはいささか現実的ではないようにも思える。

 また、Windows Mobile版Skypeは(株)ウィルコムのスマートフォン“W-ZERO3[es]”でも動作するが、Skype端末としての使い勝手はあまりよろしくない。というのも、パケットデータ通信中の着信を受けるか受けないか、W-ZERO3[es]の設定をどちらにするにしても結局、Skypeと通常の電話を両方同時に待ち受けすることはできないからだ。ではNTTドコモのhTc Zはというと,そもそもパケット定額の対象外だし、通信速度すなわち通話品質にも不安が残る。

 X01HTとて、前述のように実用上の問題点がまったくないワケではない。が、3G回線を併用できるので無線LAN環境がない場所でも柔軟に運用できるし、バッテリーの持ちや料金面など、総合的に見て、今もっとも理想に近いスカ電と呼べそうな気がしている。

(ヤシマノブユキ)




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