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【特別企画】使い古しのケータイ、引き出しに眠らせていませんか?――各社の携帯電話リサイクルを探る

Printable Version 2004年1月30日

リサイクルティッシュボックス
auのキャンペーンではauショップ、PiPit(トヨタ自動車運営の移動体ショップ)に、事業者・ブランド問わず携帯電話/PHS/充電器/電池を持ち込むと『リサイクルティッシュボックス』(数量限定)がもらえる

“au”ブランドの携帯電話を展開するKDDI(株)と沖縄セルラー電話(株)が、使用済みの携帯電話のリサイクルキャンペーン“auリサイクルキャンペーン”を2月1日から3月31日まで実施する。KDDIは「限りある資源を有効に利用、循環社会を構築する一助となるよう」と、リサイクル運動の趣旨を述べている。このような取り組みはauに限ったことではなく、全事業者で使用済みの携帯電話を回収・リサイクルは行なっており、ユーザーにも直接メリットがある形で実施している例もあるのだ。今回は、各事業者の回収プログラムの現状を取材した。





コストをかけてでもリサイクルを促進

(株)エヌ・ティ・ティ・ドコモと全国のドコモグループ8社は、2002年6月から“回収ボーナスポイント”制度を導入している。機種変更の際、旧機種をリサイクルとしてその場で渡すことにより、修理代金や機種変更時に割引となるポイントを50ポイント(※1)付与している。回収された携帯電話はNTTドコモグループでまとめた上で分別され、非鉄金属メーカーに送って再生原料として100%リサイクルが行なわれるという。回収コストは1台あたり170円(2001年4月〜2002年3月実績)がかかっている。

※1 2004年1月現在、新ポイント制度“ドコモプレミアクラブ”が導入される4月以降も同額を予定。新しいポイント制度に関してはこちらの記事を参照してほしい

回収の実績は、2002年度が全国のドコモグループ全体で約908万台。機種変更がおよそ1500万台行なわれていることを考えると、全体の6割程度が回収できていることになる。また、NTTドコモでは不定期ではあるものの、リサイクルを促進する“カムバックキャンペーン”を実施し、抽選で“エコグッズ”などをプレゼントしている。

今回キャンペーンを実施するauも、au携帯電話の販売店などでの回収は以前から実施している。キャンペーンはその回収を促進するためで、数字は非公表だが全国のau支社ごとに目標を掲げて回収率を高めている。

また、auでも回収された携帯電話は100%原料としてリサイクルされる。「一般的に携帯電話には貴金属が含まれているため、回収するとお金になると言われるが、リサイクル率を100%にするには、その分(貴金属)を差し引いても費用が余計にかかる」(KDDI広報部)とのことで、コストをかけてでもリサイクルを促進しているという。

ボーダフォン(株)では、ボーダフォンショップなどに回収箱を設置。携帯電話のカタログや店頭でリサイクルを呼びかけている。特徴的なのはリサイクルの中で収益を上げ、その全額を(財)日本ユニセフ協会へ寄付していること。ボーダフォンは“携帯電話業界初”の試みだとしている。

ツーカーグループでも、販売店などで携帯電話機などを回収している。



カメラ付きケータイの普及で回収率ダウン

このほか、携帯電話事業者を含めPHS各社や携帯電話メーカーは(社)電気通信事業者協会(TCA)の呼びかけに応じて“モバイル・リサイクル・ネットワーク”運動を実施している。これは使用済みの携帯電話・PHSの本体、充電器、電池などを回収するもので、各社事業者の販売店などで、他事業者・メーカーを問わずに回収し、リサイクルへと回している。

しかし、近年、回収台数が減少傾向となっている。2000年度の携帯電話・PHS本体の回収台数は1361万5000台だったが、2001年度は1310万7000台、2002年度には1136万9000台まで減少した。TCAの分析によると、カメラ付き携帯電話をはじめ、本体に情報が蓄積される仕組みの高機能端末が増加し、メールや画像などを手元に残しておきたいというユーザーが増えたため回収数が減っているのだという。

そうなると懸念されることがある。ユーザーが持ち帰った後の処理だ。ユーザーが持ち帰った携帯電話を永久に保存するならともかく、いずれ処分する時期が来る。機種変更時には販売店が回収を促すことができるが、一度持ち帰ったユーザーが、わざわざリサイクルのために再度販売店に足を運ぶだろうか。

今回、auのキャンペーンはおそらく店頭で機種変更したユーザーにプレゼントが渡ってしまい、通常の“不燃ゴミ”として出される引き出しの中の携帯電話をリサイクルに引き出すには力不足の感がある。キャンペーン時期だけではなく、恒常的にリサイクルを促進する策も必要ではないだろうか。



(永島和夫)




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