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【特別企画】メール好きは日中共通!? 米テジック・アジア・パシフィック地域マーケティング担当者に聞く、日本と中国の“メール文化”と“文字入力”の現状

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米テジックコミュニケーションズ(Tegic Communications)社は今月の20日、同社が行なった“携帯メール利用動向調査”の結果を公開した(集計母数1000人、対象年齢20〜39歳、男女比は1:1)。これによると、“普段よく使うコミュニケーション方法”として、71.1%の人が“携帯メール”を挙げ、パソコンの電子メール(50.7%)、電話(43.6%)を大きく上回る結果となったという。

このアンケートを行なったテジックコミュニケーションズは、モバイルデバイス向けの多言語対応文字入力システム“T9(ティーナイン) Text Input”を世界各国語にローカライズして展開している。T9の特徴は、一般的な“マルチタップ”方式(例:“あすきー”と入力する場合、携帯電話のボタンで1+3+3+3+2+2+0+0+0+0と入力)に対して、およそ半分程度の時間で入力できる点だ。T9の場合、辞書が学習していれば“あすきー”と入力する場合のボタン操作は、1+3+2+0だけで済む。通常であればこの入力で表示される語は“あかさわ”となるが、T9では“あ行+さ行+か行+わ/を/ん/ー”の組み合わせで辞書(システム辞書、ユーザー辞書、またはT9の自動学習の辞書)の登録語に当てはまる変換候補を表示する。テキスト予測変換などの機能も搭載し、特に海外では高い評価を集めているテキスト入力システムだ。

同社では同様のアンケートを中国などのアジア地域でも行なったとのことで、今回これらのアンケート結果の説明などのために、同社アジア・パシフィック地域担当のマーケティング・コミュニケーションズ・マネージャーのバイオレット・ホワン(Violet Huang)氏が来社、アンケート結果に見る日本とアジア(特に中国)における“携帯電話文化”の違いや共通点についての話をうかがった。


米テジックコミュニケーションズ、アジア・パシフィック地域担当マーケティング・コミュニケーションズ・マネージャーのバイオレット・ホワン氏

“いかに快適にテキストを入力するか”
に高い関心が集まる中国市場

まず、中国での携帯電話の普及状況については、以前は大都市部の30代のビジネスマンを中心としたユーザー構成だったが、現在では、「17歳ぐらいから大人まで、男女を問わず」普及が進み、都市部では“みんな使っている”に近い状況になってきているという。

携帯電話の市場価格は、香港や台湾が約5万円程度、中国本土はこれより2割程度高いというイメージだといい、最新機種が1万円程度から購入できる日本に比べると“高価なアイテム”という印象がまだまだ強い。しかし、“新しいもの、人とは違うものを持ちたい”という意欲も旺盛で、半年ごとに最新機種に乗り換えていくというユーザーも少なくないとか。平均的な機種変更のペースは1年〜1年半だという。

基本的な用途は日本と同様にメールが拡大傾向にあるとのことだが、日本では“iモードメール”などのような比較的長い文章が書ける電子メールサービスが広く浸透しているのに対し、中国では数十文字程度の短い文章を送るショートメッセージサービス(SMS)を利用している人が多いそうだ。

SMSがよく用いられている理由としては料金の安さを挙げており、ホワン氏は「音声通話より低価格に伝えたいことを送れるので、みんな料金をほとんど気にせず使っている」としている。また、文字数制限の厳しいSMSを使っている人が多いため、多くのユーザーが、仲間内(パートナー同士)でお互い利用する略語を使ったり、欧文を混ぜて使ったり(略語に欧文を使うケースも多いとのこと)して、文字数を稼いでいるのだという。そのことから、携帯電話の文字入力システムに対する要望としては、中国語の文章が書きやすいことだけでなく、欧文の言語の入力にも優れた“多言語対応”のものを求めるユーザーが非常に多いとのことだ。

携帯電話での中国語の文字入力は、欧文で“読み”を入力して変換していく“ピンイン”入力と部首入力の2通りに大別でき、ほぼすべての文字入力方式がこのどちらか(または両方)をベースとしている。代表的な文字入力システムとしては、テジックのT9のほか、米モトローラ社の“iTap”、中国Zi社の“eZi Text”などがあるという。優秀な文字入力システムが多数市場に登場していることもあり、「(日本に比べると)中国のユーザーは携帯電話を選ぶ際に文字入力システムの使い勝手や性能を気にする人が非常に多い」状況にあるという。

現在、中国企業による携帯電話の文字入力システム開発が盛んに行なわれているというが、ホワン氏は「中国企業のソフトウェア開発技術のレベルは非常に高く、優秀な文字入力システムがいくつも登場はしてきている」としながらも、「どの語をシステム辞書に登録すべきかなどを判断する“マーケティング”の技法がまだまだ未熟」と述べ、中国産文字入力システムの“進化の余地”を指摘している。また、中国語版T9については、中国内で多くの携帯電話に搭載が進んでいるものの、メーカーや製品によってT9のバージョンがまちまちで、いくつものバージョンのT9が市場に出回り混在してしまっていることがやや問題になっているという。

T9の国内普及に向けた取り組み

世界的には広く普及しているというT9だが、日本国内での搭載例はまだあまり多くなく、日本電気(株)製のNTTドコモ向け端末『ムーバ N506i』『FOMA N900iS』、同じくNECのボーダフォン向け端末『J-N51』、パナソニック・モバイル・コミュニケーションズ(株)のNTTドコモ向け端末『FOMA P900i』などが現在入手可能な機種だ。また、同社の調査によると、実際にT9搭載端末を使っているユーザーでも、T9を文字入力に使っていないケースも多く、日本国内での“普及”はまだまだこれから、という認識でいるとホワン氏述べており、日本ではこの点への取り組みが今後の大きな課題になっているとしている。

日中共通の今後の取り組みとしては、携帯電話事業者や携帯電話を開発・製造するOEM各社に対する認知/教育活動の強化を挙げている。中でも、携帯電話販売で一般コンシューマーとの“フロントエンド”になる携帯電話事業者に対する活動の強化については特に重要視しているといい、日中に先駆けるテストケースとして、香港での事業者に対するトレーニングプログラムの開催などの取り組みをスタートしているという。

コンシューマーに対する具体的な取り組みとしては、

  • 販売店や事業者直営店でのコンシューマー向けトレーニングセッションの実施(中国で実施を検討)
  • OEM各社の新機種発売のタイミングで行なわれるイベントなどでのPR活動
  • 各種メディアとの協力

などを検討している。中国などでは、販売店での端末販売の際、店員などの“説明員”が機能の説明を行いつつ、実際に動作する端末をユーザーが手に取って試すことが可能だという。日本では、展示用のモックアップを触る程度しかできないため、実際に使ってみないとわかりにくいテキスト入力などの機能は“買うまでわからない”という状態なのが一般的だ。こういった状況も考慮し、ホワン氏は「多くのユーザーに直接T9を試し、その便利さを知る機会を設けたい」と述べた。


“T9”の使い方を体験できるデモ。ひと通り体験すれば、基本的な使い方はほぼ全部わかる
携帯電話の進化が世界的に見ると数歩進んでいる日本では、“テキスト入力”が携帯電話選びの重要ポイントになることは少なくなってきてしまっており、“マルチタップ入力+予測変換”がスタンダードなスタイルとして定着している。しかし、T9を実際に使ってみると、キーを押す回数の少なさはマルチタップ入力に比べると段違いで、多少の慣れは必要なものの、それさえクリアすればかなりのスピードでテキスト入力が可能になるだろう。同社の日本語ページでは、T9による日本語入力を体験できるページも用意されているので、興味がある人はぜひお試しを。



(編集部 内田泰仁)




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